麻布十番エルブランシュが長野県戸隠のオーベルジュ「RITA戸隠」の監修。2023年4月28日オープン。 ~株式会社つぎととのパートナーシップにより、地域活性化に貢献~
- 長野県戸隠に「RITA戸隠」 2023年4月28日開業
株式会社つぎとの関連会社である「株式会社awai」(長野県長野市戸隠)が、国選定の重要伝統的建造物群保存地区である戸隠で、歴史的な建物を活用した分散型ホテルプロジェクトを始動します。
第一弾は、かつて公民館として使われていた「旧中社公会堂」を再生したホテル「RITA 戸隠」とフレンチレストラン「awai」を2023年4月28日に開業します。今後、第二弾として元茅葺民家を一棟貸し宿に再生し、2023年中に開業予定です。
RITA 戸隠のオープンで、つぎとが展開するホテルブランド「RITA」は、鹿児島県出水市や福岡県八女市などに続く5施設目となります。
- コンセプトは「あわい」:あわいを感じる3つの体験
戸隠は、⾃然界と⼈間界、精神世界と物理世界が共存する「あわい=間」の地。自然とひとが分断され、そのひずみが顕在化しているいま、戸隠の人々が悠久の時を経て継承してきた「あわい」の世界観は、価値あるものと私たちは考えます。本ホテルでは、受け継がれてきた営みに静かに光をあて、お客様が日々の喧騒から離れ、「あわい」に身を置くことで、心を澄まして自然や自身と向き合う時間を提供します。
- 戸隠について
厳しく美しい⾃然と、⾃然信仰に根ざした⼈々の営みが共存する戸隠は、日本列島形成にも深いかかわりがある、鋭く切立った戸隠山の麓にあります。一帯は妙高戸隠連山国立公園にも指定されており、豊かな自然環境が保全されているこの地は、古くから山岳信仰の始まりや神話にもゆかりのある地です。
戸隠神社は、奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社からなる、2千年余の歴史をもつ神社。「天岩戸開き神話」の地として、ゆかりの神々が祀られているほか、地主神として水と豊作大神の九頭龍大神を祀っています。つまりすべての生き物にとって欠かすことのできない「水」が戸隠信仰の始まりとされています。戸隠信仰は修験道とも習合し、中世から近世まで全国各地から多くの人が参詣するようになり、「戸隠講」が広がっていきました。江戸時代には参詣者を宿泊させるための宿坊が構えられ、その外側に農民や職人等の屋敷が拡がり、門前町が形成されています。「戸隠講」には多くの農家がおり、春には戸隠を参詣し水を持ち帰り、自分の田畑にその水をまいて豊作を願い、秋には収獲した作物を戸隠に納めていました。
「戸隠の風土に根ざした、つづく営み」の再考
「結(ゆい)」の復活 :茅葺き文化継承と地域課題解決
第二弾として旧中社公会堂の次に活用するのは、宝光社の集落にひっそりとある元茅葺古民家です。茅葺屋根の維持が難しくなりトタンで覆われ、20年以上も空き家となっており、一部崩落しています。これを茅葺屋根に戻し、一棟貸の宿泊施設として復活させます(2023年中開業予定)。
茅葺屋根の葺き替えは非常に手間とコストがかかるため、その維持管理は地域共通の課題となっています。トタンで覆われた茅葺古民家が多く存在するのはそのためです。
本プロジェクトでは、戸隠で活動する茅葺職人の協力のもと、地域内外の人々をワークショップ形式で巻き込むことで、新たな「結い※」の機能を復活させるきっかけとなることを目指します。
※結い:田植えや屋根の葺き替えなど、家族だけでは対応しきれない費用や労働などを、地域社会で補い合う相互扶助の仕組みのこと。
- 「エルブランシュ」と「つぎと」のパートナーシップについて
エルブランシュは、フランス料理の本場で修業を積んだ小川智寛シェフが手掛ける本格的フランス料理店です。 一方、つぎとは、地方創生のプロデュース企業として、地元の魅力を発信し、古民家をリノベーションしたオーベルジュ(ホテル付きレストラン)を地方に造り、地域活性化に貢献しています。両社が組んだパートナーシップは、それぞれの得意分野を生かし、地域に貢献することを目指します。
- エルブランシュの特徴と魅力
エルブランシュは、クラシカルなフランス料理の技法を用いながらも、日本人の味覚に合わせた現代的な料理を提供しています。シェフが全国からアルティザン(職人)と呼ばれる生産者から上質の食材のみを調達し、それに加えて、知密な技術が生み出す料理は、多くの人から高い評価を得ています。
麻布十番で17年続けてきたその経験と高い技術力、地域の食材に対するこだわりを生かし、より多くの人に美食体験を提供することで地域に貢献します。